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______________________ give me some skin
京都に引っ越してきた時、細い公道に所狭しとその道に面した家々の鉢植えがはみ出ていることに気がついた。
公共の場と私的な空間のリミナルな場所の曖昧な攻防戦だった。
この戦いの先陣を切るのは草花であり、街を緑化する大義名分が彼らにはあったし、私たちは子供の頃から植物を大切にしなければならないと言う、強い倫理観を植えつけられている。
そして見方を変えれば、google mapに線引かれ、区画化されることで行動パターンを牛耳られつつあるわたしたちの身体に代わって、有機的に無秩序に広がる植物は、愛の戦士とも見えないだろうか。
わたしは軒先に並べられる公共道路に鉢植えの横にそっと、街の花屋さんで買った植物を人知れずそっと置きます。その鉢植えの分だけ、あなたの心の私有地が増えます。これは愛のエールです。
小松菜々子
家主とたまたま出会う
“これ、何ー?”
“あ、僕らお花をプレゼントしていて〜”
“え!くれるの?”
“受け取ってもらえますか?”
“ありが とう”
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